不妊カップルに光を! 卵子提供ドナーについて知ろう

卵子提供の日本国内の法整備の遅れからくるもの

海外では一般的になりつつある卵子提供不妊治療ですが、日本では、現在でも生殖技術・不妊治療に関する法律がない状態です。
裏を返せば、卵子提供、代理出産を含めまして、生殖技術や不妊治療が、法に触れるということではなく、合法でも違法でもないというのが現状になっております。
法制化のために、審議会や専門委員会においては報告書も作成されているのですが、立法という段階には至っておりません。また、生殖技術・不妊治療を巡っては、裁判もあるのですが、異なる判決が出ていたりします。


学会の見解

 

日本産科婦人科学会においては、卵子や受精卵の提供について事実上は認めておりません。生殖医療目的の海外渡航で、一昔前でしたら、あっせんビジネスが広がっている米国が唯一の選択肢となっておりました。
ただし、費用となると代理出産で2千万~3千万円、卵子提供でも500万円程度と高額であるため、日本ではごく一部の高額所得者の利用に限られていたというのが現状です。


近隣アジアの現状

 

2003年頃より韓国が新たな行先とされるようになりましたが、2005年に、韓国は有償の卵子提供を原則禁止しております。そのため、その後は費用が安いタイやインドに渡る人が増加しております。
厚生労働省の研究班によると、日本国籍の夫婦で、海外で卵子提供を受け生まれた子供は2012年には少なくとも300人に上っていて、それは3年前と比較すると約3倍に増えたと推計しております。
提供を受けた国や地域としては米国が一番多く、次にタイなどが多いようです。


生殖医療をめぐる法整備は止まる

 

有償で卵子などを求めるといったことは、人を生殖の道具で利用しているといったことにつながってくるとの批判がどうしてもついてきます。
そのような議論も含めて、日本における生殖医療をめぐる法整備の動きといったものは、昨今までずっと止まったままとなっております。
厚労省は2003年に、卵子や受精卵の提供については、営利目的のあっせんを禁止した上で認める、代理出産については禁止するとの報告書をまとめて、法制化を目指したのですが、与党内で議論が深まらないで、すぐに消えてしまったという状況です。


一方、アメリカをはじめとした大半の先進国では法整備化しております。
卵子提供や代理出産は遺伝的な親と生みの親が違うため、親子関係を法的においてもはっきりさせることは重要で、法制化を急ぐべきだと、日本でも多くの方々からの要望が出ているというのが現状です。